CS先発をグッとたぐり寄せた。優勝決定後初めて本拠地に帰ってきた巨人戦で、広島ドラフト1位ルーキー岡田明丈投手(22)が5回2安打無失点に抑えた。8月7日巨人戦(マツダスタジアム)以来の先発で、CSファイナルステージで対戦の可能性のある相手を力で封じた。空席状態の先発4番手に名乗りを上げただけでなく、その座を大きく近づける力投だった。
うなりを上げる直球が、巨人打線のバットを押し込んだ。岡田は先発復帰のマウンドで力強く右腕を振り、その球は捕手石原のミットを突き刺した。「自分の中ではCSを見据えて投げた」。来月のファイナルステージで対戦の可能性がある巨人を強気に攻めた。5回まで2安打無失点。リベンジに燃えていた巨人を返り討ちにした。
「荒れたところもあったけど、試合の中で1球1球修正できた。チャンスをいただいているので、ものにできたらと思って投げた」
立ち上がりから強気に攻めた。1回2死から坂本に安打を許すも、阿部には全3球ストライク勝負で三ゴロに打ち取った。4回は坂本、村田をスライダーで三振。5回まで83球。最後まで力で押し通した。
シンプルに考えることで、マウンドでの迷いが消えた。1軍で白星に恵まれなかったシーズン序盤。相手打者の情報や自分のフォームなど細かいところを意識し過ぎるあまり、安定感を欠いた。1アウトしか取れず、先頭から3者連続四球など、1/3回で2安打4四球6失点降板も味わった。2軍降格を機に「左足を上げたときに、右足1本で真っすぐ立つ」ことだけを意識。マウンドの邪念がなくなり、安定感につながった。
先発で白星を積み重ねた8月には右肩違和感のため登録を抹消された。それでも中継ぎで投球の入り方を学んだことが、8月7日巨人戦以来の先発登板に生きた。前日先発薮田が課題を露呈した立ち上がりを危なげなく滑り出し、首脳陣を安心させた。
大舞台に向け、首脳陣へ大きなアピールとなった。畝投手コーチは「合格点。(CSの)先発4、5番手に入る可能性は出てきた」と言った。ジョンソン、野村、黒田に続く候補としては岡田、薮田、福井らが挙がり、まだ確定していない。投げるのは俺-。岡田は「このまま行けば、そうなると思っている」と言い切る。結果を残し続け、CSマウンドへ。新人右腕は試合後も力強く前を向いた。【前原淳】



