ソフトバンクのドラフト1位ルーキー、甲斐野央(ひろし)投手(23)が今季の「新人最高額」の栄誉をゲットした。

10日、福岡市中央区のヤフオクドーム内の球団事務所で契約交渉に臨み、1500万円から3倍強となる年俸5000万円で更改。マウンド同様堂々と胸を張り、サインした金額は「3倍強の5000万円です」と言い切った。 同じく5000万円で更改した高橋礼に新人王は譲ったが、負けない大活躍だった。開幕戦でプロ初登板初勝利を挙げるとセットアッパーの地位を確立。守護神森の不在時は代役も担った。登板65試合で2勝5敗、8セーブ、26ホールドをマークし、ポストシーズンでも日本一に貢献。プレミア12でも救援で2勝を挙げ世界一にも力を尽くした。 だが来季へ慢心なく、3つの目標を立てた。

「3連投もできなかった。防御率も4点台だったし、来年は3点台前半はいきたい」。最速159キロ右腕に球速への欲も生まれた。「開幕戦で千賀さんが161キロを出した時は格好いいと思った。盛り上がるしそこを目指して損はない」。ジャパンの縦縞のユニホームにも欲が生まれた。「プレミアは追加招集だった。五輪は目指す場所」。防御率3点前半、160キロ、東京五輪。プロ2年目へ、さらなる飛躍を期す。(金額は推定)【浦田由紀夫】

▼甲斐野が3500万円増の5000万円で契約更改。2年目の年俸5000万円は歴代10位タイで、ソフトバンクでは03年入団の和田に次ぎ、09年入団の摂津と並ぶ球団2位タイ。過去の年俸上位は新人王に輝いた選手がほとんどで、新人王を逃した選手で2年目に5000万円に到達したのは13年入団の菅野(巨人)以来2人目。