阪神の2軍内野守備走塁コーチに就任する田中秀太氏(43)が13日、兵庫・西宮市内の球団事務所で会見を行った。

今年まで11年間、球団アマスカウトとして延岡学園出身の小幡らを担当。「常にタイガースを強くしたい、優勝させたいという気持ちは持っていました。今度はとった選手を育てるということで、その意識を強く持って。底上げだったり、厳しくやって、強いチームを作れるピースになれるように頑張りたいと思います」と意気込みを語った。

田中氏は現役時代、さまざまなポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして活躍した。今季のチーム85失策は、12球団ワースト。「九州にいたので毎試合、どんなエラーをしたというかは全部見切れていないですけど、実際に数が12球団ワーストということですから、やっぱり今まで以上に厳しくやらないといけないと思いますし。言ってみたら、これ以上悪くなることはないのでね、前を向いてやるしかないかなと思っています」。解消すべき大きな課題に、厳しくも前向きに向き合っていくつもりだ。

気になる選手を聞かれると「横田みたいな選手が出てきたらいいなというのは思っています」と、アマスカウト時代に担当したOB横田慎太郎氏(25)の名前を挙げた。横田氏は脳腫瘍の後遺症による視力の影響で、昨年涙ながらに引退を決意。野球に真摯(しんし)に向き合い、誰からも愛された青年の思いを継ぐ、選手を育てることを誓った。