実戦デビューから魅力を存分に見せつけた。日本ハムのドラフト3位水野達稀内野手(21=JR四国)が6日、沖縄・名護で行われた変則形式の紅白戦に新人で唯一出場。初打席の初球を振り抜き、左越え2点適時二塁打を放った。

遊撃の守備でもミスなくこなし、BIGBOSSへの猛アピールに成功した。

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水野が鮮烈デビューを飾った。1死満塁から始まる変則形式の紅白戦、その初打席。「初球からどんどん振るのが自分のスタイル。満塁でしたし真っすぐを狙っていました」と、古川侑の初球を迷わず強振し、打球は左翼杉谷のはるか頭上を越えた。「打った瞬間に越えると思いました。久々に打席に入ったので、不安な部分もありましたが、直球に振り負けなかったのは、収穫になりました」と喜んだ。

ドラフト9位上川畑大悟内野手(25=NTT東日本)とともに1軍キャンプメンバーに入ったが、守備に定評がある上川畑に対し、水野は打撃力を買われている。171センチ、75キロと小柄ながら「自分のスイングができれば、レフトだろうとセンターだろうと越せる自信はある」と、持ち味のパンチ力を最初の打席から見せつけた。

守備でも速い打球や、不規則な打球にも、しっかりと反応。「ミス無くさばけたのはよかったと思います」。試合後には日が暮れるまで特守も実施した。BIGBOSSからは「捕ってから送球の流れに入るんじゃなくて、捕って投げる一連の流れで守るように」とアドバイスを受け「基本的なことですけど、教わって1球1球大事にしたいと思いました」とうなずいた。

アピールには成功したが、満足はしていない。「調子の波を無くすことが大事だと思うので、今の感覚を忘れないようにやっていきます」。新人での開幕スタメン奪取に向けて、気を緩めること無くまい進する。【小林憲治】