あるぞ開幕スタメン! 20年ドラフト1位のソフトバンク井上朋也内野手(19)が16日、宮崎春季キャンプの紅白戦で3試合連続安打&打点と絶好調ぶりをアピールした。白組の「5番・三塁」出場すると、1回無死一、三塁で主力左腕の嘉弥真から左前適時打。4回先頭には中村亮から左翼フェンス直撃の三塁打を放った。あと数センチで本塁打の当たりに「いやいや、風です」と謙遜したが「差されていたけどしっかり自分のスイングができました」と胸を張った。

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高卒2年目の成長が著しい。今季初実戦だった11日の紅白戦から、3試合で9打数5安打7打点1本塁打の大暴れ。打率は驚異の5割5分6厘だ。「秋からやってきたことが結果として出ている。正解だったのかな」。昨秋キャンプから王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーからバットの握り方など密着指導を受けてきた。「王効果」に手応え十分だ。

藤本監督は「(三塁は)3人の競争やね」と、松田、リチャードとの競争に期待。10代での開幕スタメンならば、球団では南海時代の86年4月8日西武戦に「9番・遊撃」で出場した湯上谷以来、36年ぶりとなる。指揮官も「いい感じで打ってるよ。このまま続けてくれたらね」と胸を躍らせた。井上は「厳しいと思うけど、サードを取れたら一番いい。そこを目指してやっていきたい」。高校通算50発の大砲候補に、夢が膨らむ。【只松憲】

◆井上朋也(いのうえ・ともや)2003年(平15)1月28日、大阪・四條畷市生まれ。中学時代は生駒ボーイズ(奈良)でプレーし、17年の世界少年野球大会で日本代表に選ばれた。花咲徳栄(埼玉)では1年春からベンチ入り。1年夏、2年夏は外野手で甲子園出場。2年冬から主将を務め、内野へコンバート。高校通算50本塁打。1年目の昨季はウエスタンリーグで打率2割4分6厘、3本塁打、11打点。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。