プロ5年目右腕のヤクルト大下佑馬投手が“高津シンカー”で、1イニングを3者凡退に抑えた。6回にマウンドへ。2死で迎えた3人目のソフトバンク今宮への初球、実戦で初めてシンカーを投げた。カウント2-2と追い込み、再び捕手の古賀からシンカーのサイン。外角低めにきっちり決めて、見逃し三振を奪った。大下は「サイン出て『嫌』って言ったけど変えてくれなかった。でも勇気を持って投げていくのが大事なのかな」と苦笑いも、実戦で手応えをつかんだ。

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高津監督の現役時代の宝刀を、キャンプから直接手ほどきを受けた。昨季途中にサイドスローに転向し「肘を下げたときから将来的にはチャレンジしたいと思っていた」と取り組んできた球種。広島・段原小、段原中、亜大で直系の先輩でもある同監督は「少しまともになってきたかな。練習の成果は出つつあるかな」と目を細めた。

オープン戦3試合連続無失点と好調を維持。今季から延長12回が復活し、チームの2連覇には中継ぎが鍵を握る。大下は「与えられた仕事は何でもやる。またぎもやれば、走者いる場面でもいくし。そこができないと生き残れないと思うので、僕は。何でもやります」と、ブルペンの何でも屋に名乗り出る。【栗田成芳】