西武の新外国人ブライアン・オグレディ外野手(29=パドレス)が、名刺代わりの猛打賞の活躍を見せた。

オープン戦2試合のスタメン出場で初回に来日初安打をマークすると、3回にも連打。さらに4回には左中間越えの適時打も披露した。昨季パドレスではダルビッシュの元同僚で助言を受け即結果に結びつけた。バット会社の共同オーナーという異色の肩書も持つ新助っ人が山賊の仲間入りを果たした。

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甘い球を見逃さず、バットコントロールを発揮した。オグレディは2打席連続安打で迎えた4回2死一塁。ヤクルトの左腕・高橋の3球目、高めのカットボールに逆らわずに逆方向へ振り抜いた。左中間を越える適時二塁打。「ゲームの中でやるべき仕事ができた試合だった。甘い球を見逃さず、しっかり仕留めることができた」。初回は左、3回には右に打ち分け3安打猛打賞。勝負強さとパンチ力を披露した。

来日からわずか2週間、異口同音に授かった金言を、体に染み込ませてきた。日本行きが決まると、昨季パドレスで同僚だったダルビッシュに助言を求めた。昨季まで3年間西武に所属したニールとも旧知の仲で、聞くと答えは一緒。「ボール球を振らないのが日本の野球に成功する上で必要なこと。ダルビッシュ投手と同じように、日本の投手はボール球を振らせてくるし、四球を出すことをあまり怖がらない。そういう球を追いかけて悪くならないように、と2人とも言っていたのが印象的だった」という。

追いかけ過ぎず、ボール球を見極める。前日の試合含め2試合で8打席立ち、三振は1つ。好球必打の姿勢を貫き、一気にレギュラー候補に名乗り出た。プライベートでは、義父のつながりで「リッチー・バット」というバット会社の共同オーナーを務める異色の肩書を持つオグレディにとって、バットコントロールはお手の物。「開幕戦に向けてすごくワクワクしてます」と、山賊の仲間入りを果たした。【栗田成芳】