阪神高山俊外野手(29)が1軍生き残りを勝ち取った。

実戦形式の打撃練習で序盤2打席は内野ゴロに倒れたが、3打席目は伊藤将の外角へのこの日最速144キロを左翼線へ。K・ケラーからは2打席連続で中前打。ビーズリーからは右前打と、7打席で安打性4本の爪痕を残した。「強いボールを投げる投手が多かったので、打ち負けないようにと。僕の中ではいい感じに打てました」と充実の表情で振り返った。

キャンプ序盤は苦戦続きで岡田監督から「重症」とも評された。だが指揮官の助言でフォームを見直し、15日の楽天との練習試合(金武)ではマルチ安打。アッパースイングからスピンをかける打法を伝授した指揮官も目を細めた。「よみがえってほしいもんね。背水の陣だと思うけど、去年までこんなに明るくノビノビとやっている姿を見なかった。そこに結果がついてくると、当然1軍の戦力になる。このまま引き続き、今の姿を見せてほしい」。

キャンプも折り返しで、いよいよ入れ替えが本格化。当落選上だった高山は次のステージのチャンスを得た。「(1軍メンバーが)絞られてくると思うので、1打席1球を大事にやりたい。焦らず、結果にこだわっていきたい」。復活を期す安打製造機が、上昇気流に乗ってきた。【古財稜明】

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