6戦ぶり先発の広島田中が打線を活性化させた。1回に坂倉の2点打で先制した後、2回に一塁線を破る二塁打で追加点を呼び込んだ。3回は1死一、三塁から高梨の浮いたスライダーを引っ張り右翼席へ3号3ラン。流れを引き寄せた。「チャンスだったので高めに来たら振ろうと思っていました」。5回の中前打でサイクル安打に王手をかけるも、8回は二ゴロに。それでも10月16日中日戦以来3年ぶり猛打賞で打線をけん引した。チームは勝率5割復帰。新井監督も「頼もしいですね」とたたえた。

■プロ初先発黒原「経験生かす」

プロ初先発の黒原は4回途中降板となった。1回に招いた無死一、二塁のピンチは2三振などでヤクルト中軸を封じた。攻撃の流れをつくり大量援護をもらうと、3回までは無失点。だが、4回に1死から1四球を挟み4安打を集中され、3点を失い降板となった。初勝利はならなかったが「緊張もありましたけど、今日で感覚や雰囲気は分かったので、その経験は次に生かしていきたい」と前を向いた。

▼広島坂倉(1回2死満塁から決勝打となる右前2点適時打)「得点圏打てないので、積極的に行きました。空振りでもいいのでという気持ちで行きました」

▼広島島内(6回途中からの1回1/3を無失点で3年ぶり白星)「マツダ(スタジアム)は初めてです。だいぶ時間がかかりました。自分が勝ち投手だとは思っていなくて。うれしいです」