オリックス中川圭太内野手(27)が今季初の1試合2本塁打で連勝に導いた。

今季6度目となる4番で先発。1-0の4回は先頭で、西武宮川の143キロ直球を左翼席に運ぶ8号ソロ。6回には2死一塁から中堅左に自己最多となる9号2ランを突き刺した。昨年9月8日の西武戦(ベルーナドーム)以来、2度目の1試合2発。それでも「僕はホームラン打者ではないので」と謙虚に振り返った。

中嶋マジックの象徴的な存在だ。中川圭は今季すでに1~9番の全打順で出場。1シーズンの全打順先発はオリックスでは20年T-岡田以来だ。「自分は打順を見て、前後の打順が誰かを見ます。それで状況などによって打ち方を変える。どの打順に入っても、自分のやるべきことはやるという気持ちです」。今季は96試合で89通りの打順を組んでおり、変幻自在オーダーの中で背番号67が間違いなくキーマンになっている。

森、杉本ら長距離バッターが2軍調整を続ける中で12安打9得点の大勝。中嶋監督も中川圭の活躍に「長距離打者じゃないんでね。それでも効果的に打っているのはいいと思います」と目尻を下げた。チームは3カード連続の勝ち越しで貯金を今季最多タイの20に積み上げ、2位ロッテと今季最大タイの5ゲーム差に広げた。リーグ3連覇に向けて首位を走る中嶋オリックス。チーム屈指の万能選手の存在は大きい。【桝井聡】