球界最年長の石川雅規投手(43)がヤクルト投手陣を長年にわたり、ともに引っ張ってきたライアン小川泰弘投手(33)の100勝に際し、同志への熱い思いを語った。どんなに苦しくても「日々新たなり」で顔を上げて球場に来よう-。上背は大きくはない2人だが、勝負の世界で生き抜くための考え方を共有し、長い道のりを歩んできた。

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彼はもっと先の、大きい200勝も目指していると思います。100勝は通過点。本当に志、モチベーションは高い。一緒に先発として長くやってきて僕は彼からめちゃめちゃ刺激をもらっています。彼が勝ったら僕も勝たなきゃ、頑張らなきゃという思いがすごくあります。長くやる難しさ、大変さをよく知っているので、年は違えど同志という感覚ですね。

勝てない時、苦しい時があってどんなにしんどくても絶対に下を向かずに「日々新たなり」で顔を上げて球場に来よう、という話をずっとしてきました。相手があることだし、うまくいかないことの方が多いですが、どんな時でも前向いて顎上げて行こうぜ、とずっと言ってきました。

もちろん反省はしますが「反省、反省」「あれもだめ、これもだめ」というより、前を向く材料として自分を褒める部分を見つけることも大事。言葉にすることで自分自身にも響きますから。

ライアンの軸足のタメ方はすごく参考にしている部分もあります。僕やライアンは体が大きくない分、どうやったらうまくいくかと常に考えている。ここ10年、一緒に話し合い、やってきたつもりです。彼は入団してすぐ最多勝を取り、本当にチームを支え、引っ張ってきたピッチャーなのですごく勉強になることが多いですね。100勝のお祝いは、考えておきますよ。