阪神岡田彰布監督(66)と吉田義男氏(90=日刊スポーツ客員評論家)が、来季4番候補の佐藤輝明内野手(24)への“スパルタ教育”の必要性を説いた。ともに下半身の弱さと守備を中心とした練習不足を指摘。4年目のさらなるレベルアップを期待しているが故に、2人そろって言葉での「愛のムチ」を施した。【取材・構成=古財稜明、寺尾博和編集委員、高原寿夫編集委員】

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-現時点で決まっているポジション、打順は?

岡田監督 まあ変える必要もないし、今の段階ではね。また新しい戦力が入り込んでくるというか、そういう可能性はあるけど。別にもう、極端にシャッフルする必要はないと思うし。

-4番はまだか

岡田監督 それはまだ決まってない。

-候補は大山、佐藤輝

岡田監督 まあそのぐらいしかおらんやろなあ。

-監督はどこから打順決めますか

岡田監督 今はやっぱり4番やろな。まずクリーンアップ誰いこうかやろな。

-かねて4番は休んじゃいけないと。来季も4番は全試合に出場してほしい

岡田監督 休むとかじゃなくて、休養日か、誰がそんなことを考えて、そんなんないやろ。プロである以上。休養日てなんやねん。

-佐藤輝の評価は

岡田監督 佐藤なあ。でも、(解説者で)スタンドでユニホーム着るまで見てた感じよりも悪いよな。もうちょっと打てるのに何で打てないのかなと思ったけど、やっぱりこれじゃ打てんなと思ったけどなあ。

吉田氏 僕の佐藤輝に対する評価は非常に厳しいんです。はっきり言って練習不足と違いますか。もっともっとサードの守備の練習しないとあきませんわ。それによって下半身が鍛えられて、自然に打てるようになってくると思ってるんです。あれだけ可能性を秘めた選手ですから、もっとコーチが練習をさせなあきませんわ。

-体が大きいから動きが鈍いとかではなくて

岡田監督 いやいやそうでもない。全然違う。

吉田氏 まだ下半身がしっかりしていない。

岡田監督 足とかケツ細いもん。ケツ回りも小さいよ、下半身がなあ。

吉田氏 バッティングではあれだけ飛ばすのに惜しいです。守備力が上がってくれば、もっと打力も上昇するはずです。そこは相互関係がある。

岡田監督 だって(22年の)秋のキャンプで特守やめましたからね(笑い)。「明日の練習に差し支えるから」言うて、びっくりしたよ。昔じゃ大変よな。ああいう姿見てね、こりゃもう1回根本的に立て直さなあかんな思ったなあ。

吉田氏 現時点ではポジションが保証されているわけではないから、今年は大事な年になります。

-佐藤輝が打ったら勝ちますもんね

岡田監督 勝つ勝つ。

吉田氏 そら佐藤輝は大きな戦力だと思いますよ。

岡田監督 そういう立場におるわけやからなあ。普通にやったらホームラン一番打てると思うよ。

吉田氏 大黒柱だった掛布にしても、よぉフィールディングの練習をしましたからね。またやらせました。バットもすごく振りましたからね。練習はうそをつかない。

岡田監督 打つことばっかり考えてるからなあ。その、ノックの重要性って、ノックで下半身をもっとなあ、もっと重心下がると思うしね、そういうのがまだ分かってないよな。ノックの重要性というかな。その守備がうまなるだけじゃないということをな、それでバッティングにもプラスなるいうことを、そこを根本的に考えなあかんわな、もうちょっと。

-野手で楽しみな新戦力挙げるとしたら誰か

岡田監督 まず、今年ちょっと中途半端に終わった選手な。そういう意味じゃ前川とか井上とか。もうひとつ、1軍戦力になりきれんかったよな。

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