ソフトバンク井上朋也内野手(21)が4日、4年目の覚醒のために肉体を改造していたことを明かした。今オフは同じ三塁の定位置取りを争う栗原陵矢外野手(27)とともに、米国で自主トレ。5キロの体重増に成功し、自慢の長打力に磨きをかけた。昨季はプロ初本塁打を記録するなど、頭角を現した若武者。20年ドラフト1位が、自身初の開幕スタメンに照準を定めた。

パワーアップしての宮崎入りだ。「去年は86キロでしたが、今は91キロです」と井上は胸を張った。米国でウエートトレーニングや食事を大きく変え、分厚い胸板と強靱(きょうじん)な足腰を手に入れた。体重5キロ増の体をフルに使い、この日もフリー打撃で快音。「力はついたんですけど、まだズレている感じはしています。そこをちょっと調整しないといけない」。34スイングで柵越えは4本。フェンス直撃の当たりも連発したが「全然ですよ」と満足はしなかった。

今オフは三塁の定位置を争う栗原に、米国自主トレへの参加を志願した。2人で海を渡り、1カ月弱の肉体強化。先輩とはいえライバルに師事するのは異例とも言えるが、井上は「追い越さないといけない立場でもあったんですけど、でもやっぱり圧倒的な差があるので。吸収できる部分もたくさんある」と明かした。

栗原の背中を見て、自身の明確な現在地も知った。「差はあるんですけど…」と認めつつ「打撃の中でもいろいろあるじゃないですか。勝っている部分もあるなと思いました」とうなずいた。23年は長年レギュラーだった松田宣浩が退団し、若手にとっては三塁を奪う大チャンスだった。だが、栗原は終盤戦の前に右手首付近を骨折。「ポスト熱男」が決まらない状況下で、伸び盛りの21歳は「もちろんレギュラーを目指します。もちろん」と力強く答えた。

昨季は9月にプロ初本塁打を記録し、出場15試合で打率2割6分3厘と頭角を現した。20年ドラフト1位で入団し、今季が4年目。「最終的にはやっぱりサードでレギュラーを取りたい。このチームでレギュラーになれたら、どこのチームでもレギュラーだと思う。レギュラー、取りたいです」。今季こそ、覚醒してみせる。【只松憲】

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