巨人ドラフト5位の又木鉄平投手（24＝日本生命）がチェンジアップで存在感を示した。7日、宮崎キャンプでのシート打撃に登板。主砲岡本和を遊飛に封じるなど打者6人を4奪三振を含む、無安打に封じた。初の実戦形式で、即戦力の期待がかかるルーキー左腕がインパクトを残した。
◇ ◇ ◇
又木が幻惑した。シート打撃で主砲の岡本和を打席に迎えた。初球は内角への直球でファウルを奪うと、2球目は同じ腕の振りからチェンジアップでふわりと抜いた。遊飛に打ち取り「質のいいボールが投げられた。僕の中でもいい経験をさせてもらった。うまく崩せた」とタイミングを外してフルスイングをさせなかった。秋広にもサインに首を振りながらチェンジアップを選択。内角に投げきり見逃し三振に仕留めた。
チェンジアップは杉内1軍投手チーフコーチの現役時代を理想像に描く。打者の反応に注視しながら「本当にとんでもないところにいってもバッターが振るようなチェンジアップを追い求めてやっていけば面白くなるんじゃないかと」と決め球として磨きをかけていく。
初の実戦形式も適度な緊張感でアピールに成功した。ゆったりとした投球フォームから140キロ台中盤の直球を球速以上に速く感じさせ、萩尾は直球で空振り三振。門脇、中山はスライダーでも三振に仕留めた。阿部監督も「力感がないところから144、145キロぐらいまで出る。空振りも取れるというのも魅力的ですね」と高評価した。結果を残し続け、開幕1軍に生き残る。【上田悠太】
