開幕投手をかけたバトルの最終章が幕を開ける。阪神青柳晃洋投手(30)が3月8日のヤクルトとのオープン戦(甲子園)に先発する見込みとなった。そのまま中6日で回れば、開幕戦の同29日巨人戦(東京ドーム)に当たる。同5日の楽天戦(甲子園)に先発する見込みの村上頌樹投手(25)が昨季リーグMVPの実力で最有力候補に挙がる中、昨季開幕投手を務めた青柳のプランも浮上した。

岡田監督は開幕投手について「だいたいな、考えはあるけどね」とした一方、「別に絶対こいつや、いうのもないし」と確定していないことを明かした。「まあ甲子園で投げてからやろな」と次回登板後の判断を示唆。本命村上と経験者青柳の一騎打ちか。3月上旬の甲子園でガチンコバトルが繰り広げられる。

青柳は臀部(でんぶ)の張りを訴えていたが、すでに回復してブルペン投球も再開済み。実戦は17日の楽天との練習試合で1イニングを投げたのみで、ここからイニングを伸ばしていく。2年連続の開幕投手に向けて「もちろん狙います、誰かが言われるまでは」ときっぱり。「最初の目標はそこなので。そこはずっと変わりなく、どこで投げてもどんな結果でもそこにもっていけるように。しっかり投げられるようにしたいですね」と力を込めた。

一方の村上は「開幕投手になるかどうか分からないですけど、もしなった場合は負けられない試合」と重みを再認識。「もしそこにいけるなら投げたい」と当然、初の大役への意欲十分だ。24日のヤクルト戦では先発で3回1失点と試合を作り、仕上がりは順調だ。

指揮官は「誰でもええ言うたら不平が起きるけど、そのくらい力が均衡しとる。だから(決定は)もうちょっと後やな」とハイレベルな争いを歓迎する。昨季10勝の伊藤将も含めた争いの決着はそう遠くない。