<阪神15-2中日>◇20日◇甲子園

阪神大山悠輔内野手(29)は大差の展開でも気を抜くことはなかった。4回は中前への当たりで一塁から三塁へ全力で走った。6回と7回は、二塁から迷わずホームに駆け込んだ。足の状態はまだ万全ではないと推測されるが、全力疾走を何度も見せた。

一番近いネクスト・バッタースボックスで大山を見ている5番佐藤輝が言う。「大山さんは打ったあと、どんな当たりでも必ず一生懸命に走る。簡単なようで難しいこと。本当にしんどいんです。そこは本当にすごいと思っています。みんなのお手本になっている存在です」。

打ち損じればその瞬間、誰しもがヘコむ。それでも大山は歯を食いしばって走る。どこかが痛いようなそぶりも見せない。4番打者の責任を背負い、決して下を向かない姿は佐藤輝だけでなく、チームに大きな勇気を与えている。【阪神担当 柏原誠】

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