西武ドラフト2位の中大・岩城颯空投手(4年=富山商)が29日、球団から指名あいさつを受けた。
富山出身の最速152キロ左腕は、颯空と書いて「はくあ」と読む。由来は。
「ボサッと聞いたのが、響きが良くて…みたいな。あとこの前、親から送られてきた動画には『空』(という字)が良かったみたいなことを言っていて」
ボサッと-。周囲にゆったりとした時間が流れる。白亜の立山連峰のふもと、大きく育った。「おっとりというか、ハキハキしてる感じでもなく、ゆったりと。マイペースな。そんな感じの性格やと思います」と自己分析する口調も穏やかだ。
岩城家自体も「真面目な会話もありますけど、普段は気が抜けてる会話というか。気楽にいつも電話してます」とのことだ。
だから一家からプロ野球選手が生まれても。
「本当にプロ野球選手になられるんですか?」
「あ、野球選手の人なんですか?」
母茜さん、父勝さんから立て続けに電話口で攻め込まれた。
それに対して岩城は「『あ、そうです~』って。敬語使いました」という。
それでも戦国東都で主にリリーフでいくつもの修羅場をくぐった力はダテじゃない。「プレッシャーは常にありました。中央大学は(東都)リーグ1部残留の期間も一番長い大学って入学した時から聞いてきたので。自分たちの代で2部に行きたくないと4年生はみんな、そういう気持ちでやってきたので」と目の色を変えて振り返る。
一方で「1年後に日本シリーズで先輩森下選手の対戦しているかも?」と問われると「ゾッとします」と身を縮めたりする。この押し引きも魅力的だ。
「数字的にはちょっとまだ分からないですけど、投手として野球選手として、エースとしてチームを勝利に導くのが個人としての一番の目標なので。チームの人やファンの人に応援される選手になって、ゆくゆくはエースになりたいです」
そのケジメの第1歩が次回、富山の両親に直接会った時の報告だ。
「あ、野球選手になります」
そう言うつもりでいる。【金子真仁】



