SKE48松井珠理奈(24)が11日、愛知・日本ガイシホールで卒業コンサート昼夜の2公演を行った。

昨年9月に開催予定も、コロナ禍で約7カ月延期されて迎えた門出。ランドセルを背負っていた小6の頃から、48グループの中心メンバー、SKEの象徴として第一線を走り続けてきた。グループ最後の1期生として、最後までアイドルとしての“生きざま”を示した。今後も女優業など芸能活動をはじめ、プロデュース業にも興味を示している。

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自らプロデュースした卒業ライブでは、サプライズも交えながら、大人っぽさも子供っぽさも見せた。夜公演の序盤まで肩まであった髪を、公演中に10センチ以上切ってショートカットにして大人っぽさを演出すれば、1期の卒業生11人が登場してデビュー曲「強き者よ」を披露すると「お姉ちゃんたち…。変わらんね」と“末っ子”の顔をのぞかせた。

成長の跡も見せた。同日に2公演の「卒業コンサート」を開催するのは、48グループでは初めて。自らのアイドル人生をたどる曲を披露しながら、後輩メンバーを前面に押し出す演出も随所に見せた。ライブ前も、これまでで一番落ち着いて迎えられたという。「大きなライブになると緊張して、つい厳しい言葉をメンバーにかけてしまうこともあったんです。そういう意味では、一皮むけたというか大人らしい珠理奈を見せられたのかな」。

加入したばかりの小6の秋。ブレーク寸前だったAKBのシングルのセンターに抜てきされた。SKEでもグループの象徴、そして最後の1期生となった今もなお、先頭に立って全力疾走してきた。全力すぎるがゆえ、体調不良による休養を経験したこともあった。

珠理奈にとってアイドルとは「生きざま!」という。最後のスピーチでは、18年の選抜総選挙で満身創痍(そうい)だった思い、仲間に助けられたエピソードを初めて明かすなど、自らをさらけだした。「私たちは握手会とかで触れ合う機会も多いですし、見た目だけじゃなく、リアルな生き様を見せながら、ファンの方と同じ道を歩んでいくのがアイドルだと思います」。この日の2公演で見せた笑顔も汗も涙もサプライズも、全てが珠理奈の“生きざま”だった。【大友陽平】

<松井珠理奈年表>

▼08年7月31日 SKE48の1期生オーディション合格

▼同10月5日 SKE48劇場オープン

▼同10月22日 AKB48「大声ダイヤモンド」で選抜入りし“センター”

▼09年7月8日 第1回選抜総選挙で19位。以降、全ての総選挙で選抜入り

▼同8月5日 「強き者よ」でCDデビュー

▼12年3月24日 AKB48チームKとの兼任発表

▼同12月31日 SKE48単独で初のNHK紅白歌合戦出場

▼13年9月18日 第3回じゃんけん大会で優勝

▼15年9月9日 初の写真集「Jurina」発売

▼同12月24日 チームKとの兼任解除

▼16年7月14日 TBS系「死幣-DEATH CASH-」で連ドラ初主演

▼17年1月22日 テレビ朝日系「豆腐プロレス」放送開始。同8月29日には東京・後楽園ホールでの「豆腐プロレス」興行に出場

▼18年6月16日 第10回選抜総選挙で初の1位獲得

▼同7月7日 公式サイトで長期休養を発表

▼19年4月18日 初主演初舞台「SKE48版 ハムレット」に出演

▼同9月25日 体調不良による休養を発表。同11月21日に仕事復帰

▼20年2月7日 SKE48劇場での公演で卒業を発表

▼同9月1日 日本ガイシホールで開催予定の卒業コンサート延期を発表

▼同11月1日 YouTube公式チャンネル開設

▼21年4月11日 卒業コンサートを昼夜2公演開催

▼同4月29日 SKE48劇場で卒業公演予定