前回のコラムで、読売演劇大賞に触れましたが、24日の授賞式では最優秀作品賞の劇団チョコレートケーキ「生き残った子孫たちへ 戦争六篇」の大賞受賞が発表されました。有力候補と書いた最優秀男優賞の段田安則(66)の2度目の大賞、最優秀女優賞の上白石萌音(25)の最年少受賞はともに実現しませんでした。
そういえば、段田と上白石は2021年秋のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で義理の親子役で共演していました。ライブ配信で見た授賞式で、段田は「私のことも大変うれしいですが、萌音ちゃんが最年少で取れたということで喜びが倍増しました。萌音ちゃん、おめでとう」と、戦死した息子の嫁を演じた上白石に温かい言葉を贈りました。
朝ドラと言えば、来年4月スタートの「虎に翼」で伊藤沙莉(28)が主演することが22日に発表されました。日本初の女性弁護士をモデルにした作品ですが、伊藤はこれまで何度も朝ドラのオーディションに挑み、ようやくヒロインの座をつかみ取りました。実は発表の1週間前に伊藤の姿を見ています。15日に文化庁芸術祭の贈呈式が行われ、NHKドラマ「ももさんと7人のパパゲーノ」の演技を評価されて放送個人賞を受賞した伊藤も出席していました。贈呈式に続く祝賀会で伊藤はスピーチのため登壇しましたが、会場は結構騒がしくてスピーチをしっかり聞くような状況ではありませんでした。そういう中で伊藤は「個人賞ですが、たくさんのスタッフの人たちに支えられて受賞できました。みんなで共有して喜びたいと思います」と感謝の言葉を口にしました。騒々しさにもめげることなく、凜(りん)としてあいさつする伊藤に好感が持てました。
そして、上白石と伊藤には舞台が待っています。上白石は3月にミュージカル「ジェーン・エア」に主演し、伊藤は6月に米アカデミー賞受賞の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」をもとに90年代の関西を舞台にした「パラサイト」に出演します。今、最も注目している若手女優2人の舞台が楽しみです。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)




