先月5日に亡くなったアニメーション映画監督、高畑勲さんのお別れの会が15日、生前高畑さんが愛した三鷹の森ジブリ美術館で営まれた。

 高畑さんとタッグを組んだジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、明るく笑顔で故人を送り出した。「高畑さんにとって、文句やグチを言えるのはプロデューサー(自分)だけ」と堅い信頼関係で結ばれていたことを明かし、それでも「40年来の付き合いだけど、一度として緊張が途切れたことはない。体に住み着いている感じ。この緊張はずっと続く気がします」と独特な関係性を例えた。

 開会の辞を述べた宮崎駿監督(77)は、涙ながらに高畑さんへの思いを語った。鈴木氏は「1カ月くらい前、予行演習のときから泣いていましたからね」と明かし、「(閉会後)『俺、みっともなかったか?』って聞かれたから『そんなことはないよ』と言いました。高畑さんがいたからミヤさん(宮崎監督)がいたし、ミヤさんがいたから高畑さんがいた」と、互いに高めあった2人の偉人をたたえた。