宝塚歌劇団の花組スター一之瀬航季が30日、兵庫・宝塚バウホールで、初主演作となる企画公演、バウ・ワークショップ「殉情(じゅんじょう)」の初日を迎えた。9年目の100期生は、初主演予定だった20年「はいからさんが通る」新人公演無念の休止をへて、ついに初センターに立った。相手役ヒロインは5年目の美羽愛。「はいから-」幻の新人公演コンビでの主演となった。
物語は、谷崎潤一郎の名作「春琴抄」のミュージカル化。明治時代の大阪を舞台に、薬問屋の盲目の娘、春琴に仕える佐助の愛と献身を軸に、美しくも残酷な愛の形を描く。今公演は10月13~21日まで、一之瀬の1期先輩、帆純まひろ主演、相手役は朝葉ことので上演されており、その役代わり公演。一之瀬は春琴を一途に思う佐助を好演した。
愛を抑えても、情があふれる。9年目ながら老け役も経験したスターが、初主演の舞台で、佐助を全力で表現した。
前日29日の通し稽古を終えると「明日初日から千秋楽まで、前半チームの思いも背負って、皆で頑張りたいと思います」と決意表明。一之瀬と同じく「はいから-」新人公演で初ヒロイン予定だった5年目の美羽も小さくうなずいた。
また、春琴に好意を抱く大店の道楽息子、利太郎は通し役で峰果とわがふんし、前日29日の通し稽古では「前半(チーム)からこなれて」などとセリフをはさみ、わかせた。
公演は同所で、11月7日まで。



