若葉竜也(36)が25日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた、田口トモロヲ(68)の10年ぶりの監督作となった主演映画「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」(3月27日公開)ジャパンプレミアに登壇した。

1978年(昭53)に東京で起きた音楽のムーブメント「東京ロッカーズ」を描いた写真家・地引雄一氏の自伝的エッセーを映画化した同作で、実在のバンドを元にした東京ロッカーズの中心的バンド「TOKAGE」のリーダー兼ボーカルのモモを演じた。「当時は、すごいタバコ、吸うんで…1シーンで60本、吸ったんですよ」と明かした。一方で、田口の03年の初監督作「アイデン&ティティ」に出会って「こんな映画に出てみたい」と憧れただけに「映画小僧が20年たって、このチームと一緒に立てて…」と涙で恋を詰まらせた。

「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」は「アイデン&ティティ」で脚本を手がけた宮藤官九郎(55)音楽を担当した大友良英氏(66)そして同作で演技経験も全くないながら俳優デビュー&主演を飾った銀杏BOYZ峯田和伸(48)とが再集結。若葉とダブル主演した峯田が、東京ロッカーズのカメラマンでマネジャーだった地引氏を元にしたユーイチを演じた。

劇中では若葉、吉岡里帆(33)間宮祥太朗(32)ら俳優陣が、実在のミュージシャンをモデルにした役を演じるに当たり、過去のライブ映像やインタビュー映像などを見て歌い方、演奏の仕方、ライブでのアクション、立ち振る舞いなどを研究。別のバンドのメンバーを演じるため、それぞれのバンドが個別にスタジオを押さえて練習をし本番に臨んだ。バンド「ロボトメイア」のベース・サチを演じた吉岡は、プロのミュージシャンについて3カ月、練習したという。峯田は「お世辞抜きで、どのバンドのライブシーンも格好良い。マジでバンド、やった方が良いと思う」と俳優陣にバンドを勧めた。

若葉は「軋轢」のボーカル&ギターDEEPを演じた間宮のライブシーンについて聞かれ「(練習は)お互い、見てない。見て、メチャクチャ格好良いぞ、マジか? ってなって…喫煙所で皆、ギターを触りだした。格好良くて(演奏中)動画、撮っちゃいましたもん」と熱っぽく語った。間宮は「練習してスタジオに入ったんですけど、バンドって、こんな楽しいんだと再認識したというか…1つのものを共有して。自分はベースを弾きながら歌っていて。モモの動きが華があった」と若葉のパフォーマンスをたたえた。若葉は「ダンスできないんで、甲殻類みたいな動きをしていた。見たら、こんな感じかと」と笑った。

この日は、S-TORA役の大森南朋(54)、ごくつぶしのボーカル・ヒロミ役の中村獅童(53)、ロボトメイアのボーカル加世子役の中島セナ(20)も登壇した。

◆「ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。」 1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに突き動かされ、田舎から上京した青年カメラマンのユーイチ(峯田和伸)は、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーにあふれた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモ(若葉竜也)たちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーブメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。