米ABCテレビの深夜トーク番組の人気司会者ジミー・キンメル(58)が、25日に首都ワシントンDCで開催されたホワイトハウス記者協会が主催する夕食会の2日前にこの夕食会を題材にしたトークでメラニア・トランプ米大統領夫人を「もうすぐ未亡人になる」と呼んでジョークを飛ばしたことを受け、トランプ大統領が番組の降板を要求した。

夕食会の会場付近で出席していたトランプ大統領や閣僚を狙った銃撃事件が発生し、キンメルのジョークが現実となりかねない状況だったことを受けて大統領は27日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに「キンメルによる卑劣な暴力の扇動に、多くの人々が憤慨している。一線を越えており、(ABCの親会社)ディズニーとABCはジミー・キンメルを即刻解雇すべきだ」と投稿。「ひどい視聴率が証明しているように、キンメルはまったく面白くない。番組で実に衝撃的な発言を行った」と強く非難した。

キンメルは23日に放送された番組で、夕食会に招かれたコメディアンという設置でトークを展開。「メラニア夫人がいらしゃいます。なんて美しいのでしょう。もうすぐ未亡人になるかのように輝いています」と話し、メラニア夫人からも「もうたくさん」「ABCは毅然とした態度を取るべき時だ」と抗議を受けていた。

番組ではメラニア夫人と息子バロン氏がスタジオにいるかのように加工した映像も使用しており、トランプ大統領は「2人ががまるで自分のスタジオに座って話を聞いているかのように偽の映像を流した。実際に2人はそこにいなかったし、これからもそうなることは決してない」と述べて不快感も露わにした。

反トランプ派のキンメルとトランプ大統領の間には長年の確執があり、これまでも互いに度々批判を繰り広げてきた。昨年9月に保守系活動家チャーリー・カークさんが射殺された事件を⁠巡るキンメルの発言が原因で番組を一時降板させられた際には、トランプ大統領は「米国にとって素晴らしいニュースだ」と述べていた。(千歳香奈子通信員)