韓国の歴代最多勝記録を更新してきたパク・テジョン騎手(60)が21日、ラストライドを2着で終えた。65年12月20日生まれ。87年に21歳でデビューしてから60歳の定年まで現役を続けた。韓国通算1万6016戦2249勝。日本でも騎手招待競走と交流競走で地方6戦1勝2着1回、中央4戦0勝2着1回の成績を残す。日本での最後の騎乗は大井。13年のインタラクションCでソウルからの遠征馬に乗り11着だったが、当日に行われた騎手交流競走は12番人気で7着。3角3番手で見せ場を作った。

身長150センチの“キョンマデトンニョン(競馬大統領)”は筋トレを欠かさなかったという。その努力で鍛えられた体幹の強さが発揮された一戦がある。08年1月19日のこと。1番人気ながらスタートで鞍が前にずれた。手綱を短く持ち、2番手を追走。驚異的なバランスでコーナーも回り、直線ではムチも入れ、1位で入線した。ところが結果は失格。あと150メートルまで来たところで緩んだ鞍の下から6キロのおもりが落下。幻の1勝となったが、あれもレジェンドだからなせた騎乗だったと記憶に残る。

けがも多く、ラストライドの前も1カ月ほど休養。それでも復帰してファンに最後の騎乗姿を見せた根性にも感動した。【牛山基康】