得点機を作るという意味ではトルクメニスタンとの初戦より、オマーン戦の内容はよかった。前半は特に中央を崩してサイドから得点機を多く作った。球離れもよく、最終ラインの吉田から40メートルほどのパスが両サイドに小気味よく散らされ、この日本の攻撃レベルは今大会での最低保証といえる。

ただ後半に入り、サイドからの攻撃は低調になった。クロスを送るのか、パスで崩すのか、といった工夫が足りなかった。ゴール前のFWも裏をとったり、パスを求めないといけない。後半の好機は1、2本程度に激減していた。

FWで先発した北川は、決定力不足という以前に得点機を作る段階での勉強が必要だ。周囲との組み合わせにも影響されるだろうが、時にはゴール前に居座ったり、引いたりといった駆け引きがほしい。4度の決定機を外した南野も反省は求められるが、前段階で得点機を作ったり、演出はできていた。その部分では明暗が分かれた2人といっていい。(日刊スポーツ評論家)