最近、カレンダーを見ることが多い。待望のXデーはいつなのか。ヴィッセル神戸が誇る世界スター、MFアンドレス・イニエスタが、大けがを乗り越え、試合復帰する日が近づいてきた。

昨年12月のACLで右大腿(だいたい)直筋近位部腱(けん)断裂を負い、緊急手術を受けた。右脚付け根にメスを入れ、全治は4カ月。その長いリハビリを終え、今月9日に全体練習に部分合流していた。

三浦監督は、Xデーについては深く言及していない。「そんなに時間かからないと思う」と早期復帰を示唆しつつ、一方で「100%の状態で戻ってきてほしい」と慎重だ。

チーム練習は昨年から完全非公開で実施。イニエスタの状況は監督が説明するか、本人が時折、動画で公開する程度だ。それによると、既に両足で強度の高いキック練習をしており、次は対人プレー、実戦感覚の問題になる。

関係者に聞くと、患部に違和感がなければ、一般的に2~3週間あれば試合に出られるという。あとは先発か、途中出場か。今季のシステム4-4-2のどこで使うのか。最終的に「本人と会話し、状態を確認していく」という指揮官と本人、医療スタッフの意向次第だ。

神戸は開幕からJ1リーグでは5勝4分け1敗の5位につける好調さで、復帰を急ぐ理由は何もない。その事情を踏まえつつ、Xデーは早ければ、今月下旬か、ゴールデンウイーク中か、大型連休明けか。今後はルヴァン杯も並行して開催されるため、Xデーの対象となる試合は多い。復帰すれば、世界的なニュースになる。

ちなみに5月11日は、イニエスタの37歳の誕生日。完全復帰のお祝いを兼ねたバースデーになりそうだ。【横田和幸】