7大会連続7度目のワールドカップ(W杯)出場を目指す日本は敵地でサウジアラビアに0-1で敗れた。3試合を終えて勝ち点3。本大会出場に向けて崖っぷちに追い込まれた中、DF吉田麻也主将(33)は結果が出なければ責任を取る決意を口にした。日刊スポーツのサッカー担当記者が掘り下げる「Nikkan eye」では、その「責任」について考察する。
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責任を取る。試合後、日本代表の吉田主将は「責任」という重い言葉を口にした。
仮に、W杯出場権を逃したら、誰も責任は取れない。田嶋会長ら執行部が一斉退陣し、森保監督が退任し、選手たちが代表を引退したとしても、その後に日本サッカー界を襲う大きな波から逃れることはできない。一線を退くことで収まるような単純な問題ではない。
日本協会は、年間予算が200億円にも上る巨大組織に成長している。07年4月から電通、アディダス社と8年の大型契約を結んだ。電通とは年間30億円、アディダスとは同20億円のスポンサー契約で、15年には金額がさらに2割程度アップし、8年契約を結び直した。その契約は23年3月に終了する。
現在、両社と23年4月以降のスポンサー契約交渉中だが、実は、順調に進んでいない。新型コロナウイルスの影響で不況が長引いていることが直撃した。少子化が進んでいることも一因と言われる。電通の業績が下がり、アディダスの日本代表のユニホームも売れなくなった。
スポンサー料が上がる要素はあまり見当たらない。契約金が下がり、期間が8年から4年に短縮される可能性もあるという。電通と年間20億円の日本サッカー協会後援契約を結んでいるキリン・ホールディングスとの条件はいつ変わってもおかしくない状況だ。これまで、他のスポーツに比べ、莫大(ばくだい)な契約ができたのは「W杯」という魅力あふれるコンテンツがあったから。W杯出場を逃し、そのコンテンツを失えば、スポンサーからの魅力は一気に低下し、日本協会の運営にも響く。
なにより、W杯というサッカーファンやサッカー少年の楽しみと夢が失われるのは、お金では換算できない衝撃だ。いずれにしても、協会執行部の退陣、選手の代表引退、監督辞任で済む問題ではない。
責任は、W杯に出場してこそ取れるものだ。選手も監督も協会も、あらゆる批判を受け止め、7度目のW杯出場切符を勝ち取ることで初めて、責任を果たすことになる。(金額は推定)【盧載鎭】

