パリオリンピック(五輪)世代のU-22日本代表が、同イングランド代表と対戦し、2-0で勝利した。日本は欧州遠征で5日に同国入りし、試合は非公開で行われた。
前半を0-0で折り返すと、後半7分にキャプテンのMF山本理仁が先制点を決め、同30分にも途中出場のMF松村優太が追加点を決めて突き放した。
先制点を決めた山本はオンラインで取材に応じ、「サイドで機転を作って、三戸(舜介)選手が仕掛けて、ミドルシュートというか、ペナルティーエリア付近で打ったシュートのこぼれ球に反応した形」と冷静に得点シーンを振り返った。
リバプールFWエリオットら世界最高峰のプレミアリーグで活躍する選手もそろう相手との対戦だったが、互角に戦うことができたという。「肌感覚ではやられる感覚はなかった。ペナルティーエリアに進入されることも少なかった」と胸を張った。
収穫は、クオリティーが高い相手に、いい守備で無失点に抑えたところだという。「なかなか奪いきれない時間もあったけど、徐々に試合が進むにつれてアジャストして奪いきることができた。そこは手応え」。課題は、前半にビルドアップの部分で、相手の深い部分に進入することができなかった点だとした。「そこはボランチの自分だったり(藤田)譲瑠(チマ)だったりがもっと引っ張っていかないといけない部分」とベクトルを自分に向けた。
強豪相手の勝利は今後パリを目指す上で大きな自信となる。「やり方が間違っていないという再認識ができた」と前を向いた。
チームを率いる大岩剛監督は「いろんな意味でいい影響と、次にオランダ戦に向けてしっかり準備ができたという所も含めてこの1試合が非常に有意義だったという評価を今のところはしています」としつつ、ゲーム全体を「50点」と辛めの採点。その意図について「やれなかった部分、やれた部分は半々という私の中での評価」と説明した。
山本が口にしたように、前半に思うようにボールを持てなかった部分は、監督も課題として指摘。後半にアジャストしていったことはチームの成長点としてあげた。
日本は、14日にオーストリアで同オランダ代表と対戦する。中3日での対戦となるが、大岩監督は、「自信を持って自分たちのスタイルをピッチで表現することをチームでもう1回共有したい」と気を引き締めた。
日本の先発メンバーは以下の通り
▽GK
小久保玲央ブライアン
▽DF
奥田勇斗
鈴木海音
木村誠二
加藤聖
▽MF
山本理仁
藤田譲瑠チマ
鈴木唯人
平河悠
三戸舜介
▽FW
小田裕太郎