【ウォルフスブルク(ドイツ)=岡崎悠利】日本(FIFAランキング20位)がドイツ(同15位)に4-1で完勝した。

W杯カタール大会での金星から約10カ月後の再戦。カウンター中心の「弱者の戦法」ではなく、敵地で主導権を握って勝ちきった。W杯優勝経験国からの2連勝は日本サッカー史上初の快挙となった。次戦は12日にトルコ(同41位)と、ベルギー・ゲンクで国際親善試合行う。

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悲壮なブーイングがスタジアムを埋め尽くす。完全アウェーの日本が、ドイツをねじ伏せた。前半11分にMF伊東が先制点。19分に追いつかれたものの、22分に上田が追加点を奪った。終盤にはFW浅野とMF田中の追加点で突き放した。他にも1対1など決定機が複数回。圧勝劇の90分だった。先発のMF三笘は「結果が物語っている。戦い方として、自分たちが優れていた」。淡々とした口調に、勝つべくして勝ったという自信がにじんだ。

W杯での金星「ドーハの歓喜」からの再戦。耐えしのいでカウンターの機会を待った当時の姿はない。出足の鋭いプレスとコンパクトに保たれた守備網で、ボールを持ったドイツを最終ライン付近で足止め。ハーフタイムで迷いなく守備を3バックに変更し、脅威だったMFサネをすかさず抑えた。「4バックも3バックもできる。強豪との試合でオプションを増やすチャレンジにしようと思っていた。今後勝っていくための戦術の変更」と森保監督。先を見据えた采配もはまった。

日本代表が世界と伍(ご)して戦う道が見えた。ボール支配率はW杯の26%に対して33%。持たれる時間は変わらず長かったが、被シュート数は25から11と半数以下に。逆に日本のシュート数は14本と上回った。「支配率はもちろん上げたいが、それよりもカウンターでの(相手の)プレスを外して、チャンスを作ることが大切」。6月のペルー戦でも、支配率は40%ながら4-1で圧倒。守備から主導権を握り、三笘や伊東を生かした速攻で得点機に持ち込む形を確立した。

W杯からわずか10カ月での急成長。大舞台でドイツ、スペインを撃破したことは糧となった。これまでにない自信を得て、三笘、久保らを筆頭に各リーグで活躍。個々の成長がチームの充実につながっている。W杯優勝と得点王を経験したFWミュラーには「日本人はいいプレーをしていて、現在、世界のトップ10にいるのはたしか。我々はそこに入れていない」と言わしめた。

W杯で優勝4度の強敵をアウェーでの真っ向勝負で撃破した。26年W杯北中米大会では史上初のベスト8以上、ひいては優勝を目標と口にする。「自分たちはそれを現実にできると、本気で思っている」と遠藤主将。欧州勢にも、身構えることはもうない。日本代表は新たな次元に突入した。