ガンバ大阪が意地のドローで約1カ月ぶりの勝ち点をつかんだ。アウェーの浦和レッズ戦で3度リードされながら、3-3で引き分けた。約4カ月半ぶりの先発となったFW赤崎秀平(26)と関学大卒2年目FW呉屋大翔(ごや・ひろと、23)が今季初得点。公式戦9試合勝ちなしとなったが悪天候の中、出場機会の少なかったFW陣が結果を出した。チームは9位に浮上した。

 敗色濃厚だった後半ロスタイムに、途中出場の呉屋が闘志を見せた。DF初瀬の右CKを頭で押し込み今季初ゴールで同点。豪雨の中、アウェーに駆けつけたサポーターを喜ばせた。「チームが勝てていない中でも使ってもらえなくて、覆したかった。どうしても結果が欲しかった」。願っていた1点を土壇場に奪い、チームを救った。

 無念を晴らしたかった。昨年、浦和と埼玉で戦ったルヴァン杯決勝。PK戦で呉屋が外し、準優勝に終わった。長谷川監督に「埼玉でいい思い出がないので、その思いをぶつけてくれれば」と交代枠2人目で送り出された。昨年末に大けがし、今季中盤に復帰したと思ったら再び負傷。「悔しい気持ちはずっとあった」。悩んだ大卒2年目FWが長いトンネルから抜けた。

 FW陣が燃えた。約4カ月半ぶりの先発となった赤崎は鮮やかなボレーで今季初得点。「積極的にいけた」と手応えを得た。リーグ戦の連敗を3で止め、9月16日大宮戦以来の勝ち点をつかんだ。公式戦9試合未勝利で厳しい状況は変わらないが、指揮官は「失う物は何もない中で、うちにとっては大きな勝ち点1」。残り4試合。何とか浮上のきっかけはつかんだ。【小杉舞】