FC東京主催のデフ(ろう者)サッカークリニックが23日、東京・小平グラウンドで行われ、協力するJリーグの村井満チェアマン(59)がゲスト参加した。

東京普及部コーチの鯨井健太グラスルーツコーディネーター(33)らが中心となり、都内の特別支援学校や名古屋、大阪から23人、タイの「チョンブリスックろう学校」から13人が招かれた。

東京の石川直宏クラブコミュニケーター、東京ジュニアの37人らと6分ハーフの試合などで交流し、飛び入りでプレーした村井チェアマンは「ピッチでボールを蹴るのは2、3年ぶり。言葉の問題も感じなかったし、楽しかった。ボール1つあれば年齢差も性別も国籍も超えられることを再確認できた」と充実の表情だった。

台風接近で時折、激しい雨に見舞われながらもイベントは成功。村井氏は「貢献というより、我々が学ぶことの方が多い。トップの私がやることで広げられる部分もあるし、全国のクラブでもできること」と展開に期待した。ゲーム後はバーベキューにも参加して交流の輪を広げた。

鯨井コーチによると、2年前も同様のイベントを行った。昨年は、日本の特別支援学校がタイに飛ぶなど1年おきに行き来して交流してきた。「いつでも、どこでも、誰とでも、できるのがサッカー。2年後もぜひやりたい」と児童たちの笑顔に納得していた。