日本勢で唯一、勝ち残る鹿島アントラーズが天津権健(中国)を3-0で下し、2-0で勝利した第1戦と合わせて2戦合計5-0で勝ち抜いて、クラブ史上初のベスト4進出を決めた。

これまでは、決勝トーナメント初戦が準々決勝だった08年のベスト8が最高成績だった。

第1戦からは、左MFを安西幸輝から安部裕葵に替えただけの鹿島は前半13分、MF遠藤康の右CKをFWセルジーニョが頭で合わせて先制した。貴重なアウェーゴールで相手の戦意を奪うと、同27分にはDF内田篤人が右サイドをドリブルで駆け上がり、マイナスへパスを送る。これを安部がダイレクトで放ち、試合を決定づける2点目を決めた。

後半21分にも途中出場のFW土居聖真が、セルジーニョとワンツー。折り返しのパスは少し弱くなったが、構わず左足で豪快にたたき込み、“半端ない”圧勝で天津権健を退けた。

カジノホテルなどに囲まれた試合会場。当初は、完全アウェーの天津で行われるはずだった。だが、同地では同時期に国際フォーラムが開催されるため、警備に不備があるとされて、マカオに変更された。

完全アウェーではなくなったが、フィリピンなどで甚大な被害を出した台風22号が近づいていたため、選手らは出発を1日早めて14日のJリーグ湘南戦翌日に、2ルートに分かれて出発を余儀なくされた。通常、試合会場で行う前日練習は芝生を回復させるために近隣の大学に変更されるなど、さまざまなアクシデントに見舞われたが、選手たちはたくましく勝ち抜いた。

準決勝は10月3日にホーム、同24日にアウェーで行われ、水原-全北(ともに韓国)の勝者と対戦する。