湘南ベルマーレDF大野和成(29)がセレッソ大阪戦で、アルビレックス新潟時代の2016年3月19日の柏レイソル戦以来2年半ぶりのリーグ戦5ゴール目を決めた。ところが土壇場で引き分けに終わり「ゴール前で体を張れていたが、勝ち点3を拾えず残念」と複雑な表情を浮かべた。

大野は0-0で迎えた後半42分、DF坂圭祐が上げた浮き球パスをMF杉岡大暉がそらすと、ゴール前に入り込み、左足で決めた。「ちょうどいいところにこぼれて来たので、ミートだけ意識して打ったら、いいコースにいった。僕は全然(ゴールを)取れていなかったので、うれしかった」と振り返った。

この日はシュート数9対21、特に後半は6対14と圧倒されたが「守備はチームとして、ゴール前で体を張ることが出来ていた」(大野)と耐え抜き、その中で自ら待望の先制点を挙げた。ところが同ロスタイム4分、CKからの混戦で、オーバーラップしてきた相手GKキム・ジンヒョンのシュートをGK秋元陽太が弾いたが、こぼれ球をMFソウザに決められた。DFとして守りきることが出来ず「後半、押し込まれて苦しい時間帯が続いた。何とか守りきりたかったけれど、追いつかれて残念。ああいうところで勝ち点1と3は大きく違う」と悔しさを吐露。「(ゴールが)勝ちにつながらなかった。次はつなげられるよう頑張りたい」と気持ちを切り替えた。

26日には台風12号の影響で延期となった、川崎フロンターレとのホーム戦が控える。この日、引き分けたことで順位は14位に下がり、J2降格圏17位のガンバ大阪とプレーオフ圏16位の柏レイソル、15位のサガン鳥栖との勝ち点差は、わずか1と接近した。大野は「次、すぐ川崎F戦がある。そこで勝つことで今日の勝ち点1が良い教訓になったと言える。上も下も(勝ち点差が)詰まっている。1、2回勝てば大きく状況は変わる。湘南のサッカーをベースにして、他チームに当たっていきたい」と決意を新たにした。【村上幸将】