静岡県沼津市内で行われたJ3アスルクラロ沼津の新体制発表会見には、昨季J1ジュビロ磐田から期限付き移籍で加入し、今季完全移籍したGK牲川歩見(24)を除く、12人が出席した。

明大から加入のGK長沢祐弥(22)は富士市生まれで、中学時代はクラブの下部組織に所属した。「育ったクラブに戻れてうれしい。少しでも早く試合に出場して、勝利に貢献したいです」と抱負を口にした。持ち味はシュートストップで、ピンチに動じない精神力が売り物だ。藤枝東高2年時には、1学年先輩で同クラブに所属する、DF熱川徳政(23)とともに全国選手権に出場。昨年8月には正GKとして、明大の総理大臣杯優勝に貢献した。「(熱川から)すごく良いクラブと聞いていました。ゴールから逆算するサッカーも、自分の理想と近いです」とチーム事情も頭に入っている。

昨季GKは主に牲川が務め、リーグ最少失点を記録した。長沢は「牲川選手はライバルであり、良いお手本。壁を乗り越えたいです」と、ポジション争いに闘志を燃やした。

チームは明日17日から始動する。開幕戦は3月10日、アウェーでC大阪U-23と対する。就任4年目の吉田謙監督(48)は「チームスピリットを持つ、すばらしい選手たちが加入してくれた。日々の小さな勝負事にこだわり、大きな勝利をつかみ取ります」。J3参入初年度の一昨年は3位で、昨年は4位。悲願のタイトルを目指す。【古地真隆】