13日、ルヴァン杯1次リーグ第2節が行われ、D組の清水エスパルスとジュビロ磐田が直接対決。清水は後半2分、MF滝裕太(19)が右足でゴール。その後の磐田の猛攻をしのぎ、公式戦5試合目にして今季初勝利を挙げた。

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リーグ戦での教訓を生かした。清水は前半から押し込まれる時間が続いた。それでも、ブラジル人MFヘナト・アウグスト(27)が要所で体を張って死守。最終ラインの4人もリスクを冒さない守備でボールをはね返した。直近のリーグ戦2試合でチームは計9失点。ヤン・ヨンソン監督(58)も「間延びせず、コンパクトに保つことが大事」と、守備に重きを置いて耐えしのいだ。

指揮官の采配も大胆だった。試合前日練習でGK西部洋平(38)が体調不良を訴えた。当初先発予定だった守護神に代えて、9日のアウェー札幌戦で先発したGK六反勇治(31)を抜てき。同試合スタメンのDFエウシーニョ(29)も先発させるなど、「攻め」のメンバー構成だった。前半に大きな見せ場はなかったものの、我慢強くしのいでチャンスを待った。

後半は積極的だった。同2分、相手のミスからMF滝裕太(19)が右足で先制点。9日の札幌戦に続く公式戦2試合連続ゴールを挙げた。今季は既に公式戦で3点目。ユース出身の19歳は「自分のゴールで勝たせたい。ジュビロは絶対負けちゃいけない相手」。ダービーの重みを知る若き点取り屋がこの日も輝きを放ち、貴重な1発をたたき込んだ。同36分にはあわや失点の場面をGK六反が右手1本のビッグセーブ。チーム一丸で1点を守りきった。宿敵から挙げた今季初勝利。価値ある勝ち点3を奪い、リーグ神戸戦(17日)にこれ以上ない弾みをつけた。【神谷亮磨】