湘南ベルマーレFW山崎凌吾が、次戦へつながる1得点を決めた。0-3の後半終了間際、相手DFに当たってコースが変わった右クロスに左足を懸命に伸ばした。

チームは7戦未勝利となったが、最後に勝利した8月11日磐田戦以来の今季5得点目で3試合ぶりの得点をもたらした。

チームの再出発という、節目の試合だった。曹貴裁前監督が選手らへのパワハラ行為で退任。10日にU-18監督だった浮嶋敏新監督が誕生した。そこから9日。自分たちがこれまでやってきた「攻撃も守備もアグレッシブに」(山崎)という「湘南スタイル」を取り戻すことに時を費やした。

この試合では戦術を3バックから4バックに変更。横浜の良さを消しながら積極果敢にボールを追い続けた。守備陣は懸命に体を張り、攻撃陣は0-3から一矢報いた。敗れはしたが、浮嶋新監督は「ここ2試合前のゲームならそのままもう1、2失点していたところだと思うけど、自分たちらしさを最後、疲労がある中で、前からボール奪って波状攻撃した部分では、選手は本当によくやってくれたなと思います」と、試合終了まで戦い抜いた選手たちをねぎらった。

順位は1つ下げて16位に後退した。残りは5試合で、次戦は11月3日のガンバ大阪戦(BMW)。J1残留へ向け、ギリギリの戦いが続く。山崎はゴールにも表情を緩めることなく「先制点を取れるようにしないと。僕たちの戦いができれば。先制点が大事と思う」と次なる戦いを見据えた。