ベガルタ仙台FWジャーメイン良(24)が、鋭いドリブル突破でJ3いわてグルージャ盛岡と寒さを切り裂いた。

気温8度、時々小雨が降る中で10日清水エスパルス戦の控え、ベンチ外メンバーがアピールした。1本目はMF兵藤のヘディングで1-0。2本目もFWアコスタが右足で流し込んで1-0で終えた。

ジャーメインが敵陣センターサークル付近からスピードに乗ったドリブルで相手を翻弄(ほんろう)し、左サイドのMF梁に展開。折り返しクロスを兵藤が頭で押し込んだ。ゴールの起点になったプレーを「前に直さん(石原直)とヒョウさん(兵藤)がいて、そっちを使えれば良かったが、出せないと判断して梁さんを使い、結果的に得点につながった」と振り返った。

約3カ月の負傷離脱の影響もあり、リーグ戦での得点は4月6日サガン鳥栖戦を最後に遠ざかっている。「結果がほしい。ゴールが一番だが、それに近いプレーはできている。シュートは打っているので、あとは決める精度をもっと高めていきたい」。清水戦はロスタイムのみの出番だったが、2日ヴィッセル神戸戦は2点を追う後半30分から出場。ポスト直撃のシュートやゴール正面でFK獲得など短い時間で存在感を見せた。

仙台は清水撃破で11位に浮上し、自動降格を回避する16位以上が確定した。それでも残り3戦は、残留を確実にするためによりゴールが求められる。高さと献身性が武器のFW長沢、1試合平均シュート数リーグ1位のFWハモン・ロペスの2トップが固定されつつあるが、好調を維持する韋駄天(いだてん)ストライカーがレギュラー争いに参戦する。【山田愛斗】