G組のヴィッセル神戸が終了間際、FW古橋亨梧(25)の劇弾で1次リーグ2連勝を飾った。0-0の後半45分、MFイニエスタの絶妙パスからDF酒井のクロスに古橋が滑り込みながら決勝ゴールを決めた。神戸は今季初戦の富士ゼロックス・スーパー杯から公式戦3連勝で古橋も3戦連発。大目標のアジア制覇へ最高のスタートを切った。

極寒の韓国まで遠征したイニエスタが引き分けを許さなかった。0-0の後半45分、左サイドでイニエスタが前線へふわりと絶妙な縦パス。受けた酒井がクロスを送り、走り込んだ古橋が右足で押し込んだ。

「90分、チームがひとつになって戦ったのがゴールにつながった」と古橋。富士ゼロックス・スーパー杯から今季公式戦3連勝、そのすべてで古橋がゴールを決める。何よりイニエスタとの連係が練り上げられてきた。「危機感をなくしてしまうと自分は終わってしまう」という向上心が、アジアの舞台でも光る。

元日の天皇杯制覇からわずかな休みをはさみ、2月早くも3戦目。負担の大きいアウェー戦も、フィンク監督はイニエスタら主力を休ませることなく、ほぼベストの布陣で臨んだ。中3日の23日には、横浜FCとのJ1リーグ開幕戦が控える。リスクを承知で臨んだ。勝ち点1で帰れないのは指揮官はじめ、イニエスタらも同じだった。

昨季11月23日のJ1セレッソ大阪戦から、公式戦8連勝となった。巨大補強ばかり注目されていたが、結果が伴うチームに変貌してきた。「チャンスがあればタイトルは全部とりたい」と話していた古橋が、常勝に導くゴールを積み重ねる。