破産宣告を受けたベルギー2部ロケレンに所属する元日本代表MF天野純(28)が期限付き移籍元のJ1横浜F・マリノスへ復帰する可能性が高まっている。

天野は19年7月に横浜から今年6月末までの契約でロケレンに期限付き移籍し、初の海外挑戦を果たしていた。しかし、シーズン終盤の3月に新型コロナウイルスの感染拡大でリーグ戦が中断。ベルギーリーグは4月2日にシーズン途中での今季公式戦の終了を発表した。すると同時にロケレンの経営も悪化。ベルギー地元メディア「HLN」などによると、同クラブは500万ユーロ(約6億円)の借金があり、選手やスタッフへの給与も未払いとなったことで同国の裁判所から破産宣告を受けた。クラブのデ・フリース会長も裁判官の決定に上訴しないことを発表しており、同メディアなどで「残念なことに投資家を探す努力をしたが、見つけることができなかった。裁判所の決定を受け入れざるを得ない」とのコメントも報じられた。

ロケレンはすでにベルギーサッカー協会からプロライセンスを剥奪されており、地元メディアでは4部リーグ相当のVWハンメとの合併について話し合いが行われているとも報じられている。天野は今季リーグ戦全28試合中24試合に出場し、3得点を記録するなど主力として活躍していたが、契約は6月末まで。関係者によると、横浜は天野に復帰の意思があれば受け入れる意向だが、現在はベルギーリーグ、Jリーグともに移籍期間ではないため、国際サッカー連盟(FIFA)からクラブ破産による期間外移籍の特例措置が認められ次第、交渉に向かう見込みとなっている。