磐田FW小川航基(23)がバースデーゴールを決め、チームを今季初の2連勝に導いた。ホーム松本戦の前半43分、自らが倒されて得たPKを得点し、開幕戦以来の今季3点目。これが決勝点となり、2-1で昨季J1の難敵を退けた。1-1に追いつくゴールを挙げたMF大森晃太郎(28)は、2試合連続得点。逆転勝ちも今季初で、チームの調子が上向いてきた。

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磐田が鮮やかに逆転した。1点を追う前半33分、MF大森が得意のミドルを突き刺した。左サイドからドリブルで中央突破。狙い澄ませたシュートをゴール右隅に流し込んだ。大森の2試合連続ゴールが反撃の口火となると、エースがようやく目覚めた。

同43分、FW小川航は自ら獲得したPKのキッカーに名乗り出た。ゆっくりと深呼吸し、右足を一閃(いっせん)。ゴール左隅に突き刺すと、雄たけびを上げた。リーグ再開後の初ゴールは、自身の23歳の誕生日を祝う「バースデー弾」。「必ずゴールを取りたい」と、宣言していた通りの1発だった。

後半は終始ボールを支配しながら、主導権を握った。攻め急がずに1点のリードを死守。「自分たちの力を出し切りたい」と自信持って送り出したフベロ監督(46)の期待に、選手が応えた。

チームは先制点を許す苦しい展開から前半で試合をひっくり返した。今季初の逆転勝ちで、連勝も今季初。小川航も「どんな内容でも結果が大事。勝ち続けたい」と勝利だけを目指して走り続けた。暫定ながら順位は5位に浮上し、次節は3位大宮との上位直接対決。ようやく、歯車がかみ合ってきた。【神谷亮磨】

▽磐田フベロ監督 選手がハードワークをしてくれたから、逆転勝ちができた。気持ちも乗っていける2連勝になったと思う。

▽バースデー弾を決めたFW小川航 どんな形でも点を取れたことは大きい。ずっと点が取れていなかったので正直ホッとした。