ホームの藤枝MYFCが劇的勝利でアスルクラロ沼津との「静岡ダービー」を制した。アウェーの沼津は粘り強い守備を見せるも、耐えきれず。今季初の3連勝とはならなかった。

沼津は4試合ぶりの黒星を喫した。主導権を握られる時間帯が続いたが、藤枝東高出身のGK長沢祐弥(24)が好セーブを連発。ゴール前に立ちはだかった。「先に失点をしないことを心掛けていた。粘り強く戦えていた」。理想通りのプランで試合を運んだが、終盤の微妙な判定に泣かされて、ダービーを落とした。

0-0の後半45分、ゴール前の混戦からゴールを割られる。副審がオフサイドと判定しノーゴールかと思われたが、主審の判断でゴールが認められた。選手たちが抗議するも、判定は覆らず。終了間際に重い先制点を許し、逃げ切られた。

今井雅隆監督(61)は「判定が変わらないのは承知しているが、最も近くで見ていたレフェリーの判断を尊重すべきではないか。我々としてはベストな試合運びをしていただけに、残念に思う」。

長沢は「体勢を崩さなければ防げたかも。まだ甘さがあった」と唇をかんだ。

今季は残り6試合。次節は22日、ホームで長野を迎え撃つ。仕切り直しとなる一戦に向け、長沢は「楽な試合はない。覚悟を持って戦うだけ」と顔を上げた。【古地真隆】