清水エスパルスはJ1王者の川崎フロンターレに2-2で引き分けた。FWカルリーニョス・ジュニオ(26)とMFヘナト・アウグスト(28)がゴール。勝ち点3こそ逃したが、2月のルヴァン杯で1-5、8月のリーグ戦で0-5と大敗していた相手に意地を見せた。

本拠地アイスタにリーグ再開後、最多の8730人が詰めかけた一戦は、点の取り合いになった。前半11分、カルリーニョスが右クロスに合わせて今季10点目。中盤でのボール奪取からカウンターで先制した。1-1の同40分にはFKのこぼれ球をヘナトが押し込んで勝ち越した。「序盤から飛ばして入った。我々も良いチームだと示せた」。平岡宏章監督(51)も「カウンターもセットプレーも狙い通り」とうなずいた。

思惑通りの展開だったが、終盤に王者の底力を見せつけられた。後半44分、守備ブロックをこじ開けられて同点弾を献上した。「勝ちきりたかった」と平岡監督。2度のリードを奪うも守りきれず、リーグ川崎F戦9試合ぶりの白星はならなかった。

次節は12日、アウェーで鹿島と対する。負傷交代したカルリーニョスの状態が心配されるが、収穫と課題を整理して次戦に備える。【古地真隆】