J1清水エスパルスの今季初の対外試合で、ロティーナ新監督(63)の色が早くも現れた。27日は静岡市内でクラブOBの沢登正朗監督(51)率いる常葉大と練習試合を行い、5-0で完封勝ち。格下相手とはいえ、被枠内シュートを1本に抑えた。

守備の際は4-4-2のブロックを形成。中央を固めて相手に自由な攻撃を許さなかった。堅い守備の構築に定評のある指揮官は、戦術ボードなどを用いて選手たちに細かく指示。試合の中でも修正を加えていった。右サイドハーフで出場して2得点を決めたMF金子翔太(25)は「1ミリも狂わないポジショニングが求められる。ここまで細かいのは初めてで、新たな発見が多い」と実感を込めた。

2年連続リーグ最多失点中の守備改善へ、収穫の多い内容となった。ボランチで先発したMF中村慶太(27)は「頭も疲れた。去年と守備のやり方が大きく変わったので、自然と体が動くまでに理解度を高めたい」と振り返った。

中2日で30日は、J2相模原と練習試合(非公開)を行う。「定位置争いは横一線。個人としては結果にこだわってアピールしたい」と金子。来月1日からは鹿児島キャンプをスタートさせる。約1カ月後に迫るリーグ開幕へ向けて完成度を高めていく。

【古地真隆】