清水エスパルスはスコアレスドローで初戦を終えた。ロティーナ新監督(63)が築いた厚い守備網は、この日も健在。先月27日のリーグ戦開幕・鹿島アントラーズ戦(3○1)でも1失点だけで、昨季の大量失点チームからの変貌ぶりを示した。

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公式戦2連勝を狙う清水は、先月27日のリーグ開幕・鹿島戦(3○1)からスタメン9人を入れ替えて臨んだ。昨季主力のMF西沢健太、DF立田悠悟らが先発出場。層の厚さを感じさせる布陣となった。

前半は一進一退の攻防が続いた。同22分、高卒2年目のMF鈴木唯人が西沢の左クロスを頭で合わせるも、枠を外れた。前半は無得点に終わった一方で、目立ったピンチもなかった。戦前にロティーナ監督は「ベースとなるスタイルは変わらない」と話した通り、規律ある守備を披露。0-0で折り返した。

後半開始から3人を同時交代。フレッシュな選手を投入して勝利を目指した。だが、サンフレッチェ広島にペースを握られる展開が続き、我慢を強いられる後半戦となった。最大のピンチは同41分。自陣でのミスから決定機を許したものの、今季初出場のGK永井堅梧が体を張ってセーブして失点を防いだ。最後まで相手に得点を許さず、スコアレスドロー。敵地で貴重な勝ち点1を手にした。

6日には中2日でリーグ戦ホーム開幕・アビスパ福岡戦(アイスタ、午後2時)に臨む。今季の公式戦無敗を継続してみせる。

▽清水のロティーナ監督「拮抗(きっこう)した展開だった。チーム全体で良い守備ができたと思う。戦術的なミスを今後は見直していく」

▽清水GK永井堅梧「無失点に抑えたことは良かったが、修正する点は多い。満足していない。ビルドアップの部分を見直していけば、マイボールの時間が増える」

▽清水DF福森直也「最終ラインの上げ下げや、左右のスライドを90分間通じて徹底できた。無得点は反省点だが、無失点で終えられた点は満足している」