アビスパ福岡の長谷部茂利監督(51)が8日、アウェー横浜F・マリノス戦(10日、日産ス)へ向けたオンライン取材に応じた。
7日の天皇杯準々決勝で、延長の末、J2ヴァンフォーレ甲府に1-2で敗れてから一夜明け。試合後会見で「延長戦も含めて、ここまで疲労困憊(こんぱい)で終わってしまったので、非常に難しい」と話した苦しい状況から中2日。過密日程で迎えるリーグ首位との対戦へは「強い、うまい、速いの3つがそろう。(勝ち点を取るための)プラスアルファが2つも3つも必要なので、チームで絵を合わせることが大事だと思う」と切り替えを口にした。
福岡においては、最近2カ月、新型コロナウイルス集団感染の影響による調整難を抱えながらの連戦や、酒気帯び運転による選手の契約解除が発生。さらに3日のリーグ名古屋戦ではFWルキアン(30)MFジョルディ・クルークス(28)の「紳士協定」破りによる得点から、監督同士の話し合いで生まれた「お返しゴール」で物議を醸すなど、まさに心身の“疲労困憊”で過ごしてきた。
そんな中で迎えた甲府戦。監督の思いとしては「ひとつ昨日みたいなゲームで勝つことで、流れが変えられるところだった」と重要な位置づけだった。だが、控えだったFWルキアン、MFクルークス、DFドウグラス・グローリ(32)ら主力を投入するパワープレーも実らず「まだまだ実力不足、練習不足と感じた」と悔いた、まさかの力負け。リーグ戦も7戦未勝利で、残留争いに巻き込まれる15位と低迷する中で、再起のきっかけをつかめなかった。
逆境から好転への秘策を問われたが「いやー、ないです。よくあるのはバーベキューをやったりしますが、そういうことができる状態じゃない。何がいいんでしょうか」と、メディアへの逆質問まで飛び出した。
それでも下を向いている暇はない。昨季の8位以上を目指した今季の目標に関しては「8位という目標は現状では相当厳しいということも含めて、残留の方に切り替えるという話はもうしました」とすでに大きく下方修正。残り6試合に死力を尽くすしかない危機的状況だ。
今後に向けては「チームの中で9割ぐらいがコロナにかかった。試合でもジャッジのミスというか、誤審じゃないけども、お互い納得いかないこともある中で、自分たちがやって行かないといけない。ブレずにやることが大事。継続してやって行きたい」と前を向いた。
まずは開始早々の失点をなくすことから始める。「直近何試合かは10分前後で失点している。そこで失点しているようでは弱いチーム。残留できないチームだと思う。なので改善が急務」。甲府戦では、前がかりになり過ぎて、カウンターから2点を奪われた。横浜戦はCBのDF宮大樹(26)が出場停止で、名古屋戦の脳振とうで負傷交代したGK永石拓海(26)も復帰時期は未定。試練は続くが、負の連鎖を断ち切るため、総力戦で横浜に食らいつく。【菊川光一】



