京都サンガF.C.は13日、京都市内のホテルで新体制発表会を行った。

新加入選手について、昨季、期限付き移籍で京都に加わり、今季完全移籍となったGKク・ソンユン(29)を含む11人の選手が紹介され、それぞれが意気込みを語った。

その中でローザンヌ(スイス)から加入したDF鈴木冬一(といち、23)と、浦和レッズから加入のDF宮本優太(24)は、以前に曹貴裁監督(54)の教えを受けたことのある選手だ。

約3年、プレーしたスイスからJリーグ復帰となる鈴木冬は「スイスでは監督交代が3度あり、交代ごとにポジションが変わった。もう1度ポジションを確立した上で高いレベルに行くためにっていうのが、移籍をした理由」。今季は左サイドバックを主戦場に、その経験をクラブに還元するつもりだ。

19年のルーキーイヤーに、曹監督率いる湘南ベルマーレでプレーした鈴木冬は、曹監督について「愛と情熱みたいな感じですかね。サッカー中は厳しく、その中にも愛がある感じ」とコメント。そこで「曹イズム」を知ったが「一緒にやったのは1年目の半年ぐらい。これからもっとサッカーを教えてもらって、一緒にやっていけたらいい」と再び共闘できる喜びを口にした。

安藤淳強化部長が新加入選手の特長を話した際には、2人の関係性がうかがえる場面も。鈴木冬だけ紹介が漏れたと勘違いした曹監督が「冬一だけ忘れられてるんで、僕から話しますか?」とマイクを持つと、鈴木冬はすかさず「いや、話してくれました。ちゃんと聞いててください(笑い)」と指摘。指揮官への堂々としたつっこみで笑いを生むと同時に、言い合える良好な関係であることが感じられた。

流通経済大3年時の20年に指導を受けた宮本は、曹監督に特別な思いを持つ。

「サッカーのことはもちろん、どういう選手であるべきか、どうすれば応援される選手になるかといった人間性を最初に教えてもらった。練習を100パーセントでやれるようにもなった。プロ契約ができたのは、間違いなく曹さんのおかげ」

抱き続ける感謝の思いが、今回の移籍につながった。恩人からは「100パーセントで練習をやることを、京都で当たり前のように出して欲しい」と誘われた。浦和で力を発揮しきれずにいた宮本は「自分らしさを取り戻そうと、移籍を決断した」。

鈴木冬と宮本は、両サイドバックでタッグを組む可能性もある期待の新戦力。再び曹監督と戦うことを選んだ“曹チルドレン”の2人が、サイドからチームを変え、上昇のキーマンとなる。【永田淳】