東京ヴェルディが25年初戦で悔しい敗北を喫した。
23年J1昇格プレーオフ決勝と同じカードとなった“因縁”清水エスパルスを相手にいいところなく0-1で敗れた。
持ち味とする球際の強度や気迫を見せられず、前半40分の失点場面も、DFラインの背後を一本のパスで取られ、そこからすぐ中央に入ったクロスを清水FW北川航也に頭で押し込まれたもの。クロスの場面、そして北川が合わせる場面、どちらもヴェルディが執着する「靴一足分」の球際の寄せが見えなかった。
攻めても相手の堅い守備を崩せずシュートはわずか3本だけ。前半15分にDF千田海人がクロスボールに頭を合わせたが清水GK沖悠哉にキャッチされた。同32分にCKからDF綱島悠斗が相手と競り合いながら右足で合わせたが、これもゴールライン際でセーブされた。そして1点を追う後半43分、クロスボールをFW染野唯月がボレーシュートしたが、大きくゴール枠を外れた。
つまり前半32分以降、後半43分までシュートを打っていない。60分近くも攻めきれない時間帯が続いた。後半11分に3枚替えで染野、MF平川怜、MF新井悠太を投入し、システムを3-5-2に変更したが、前への推進力が出ず。逆に押し込まれる展開となった。さらに後半31分にMF翁長聖、同34分にFW白井亮丞を投入して4-4-2に変更と試行錯誤したが、前への迫力は出せないまま終わった。
城福監督は憤りを抑えられず、「この試合の特別感というものを我々も相手に下回らないように、相手を上回れるように準備してきたつもりですけど、清水さんのストーリーの中でゲームをやってしまったというのは、本当に悔しいこと。僕の準備の至らなさなのかなと思います」。
準備の至らなさ-。そこについて問われると、こう回答した。
「このカードが決まった時から、主役が清水ではあってはいけないと思っています。我々のホームなので。メンタル的には120%の力を清水が出してくるだろうというのは容易に想像できることで、我々がJ1に先に上がったから迎えるというような試合になっては、局面のところで勝てない。今日の清水のサポーターの数しかり、バスが入ってくる時の囲む数しかり、この試合の特別感をはねのけるほどの準備をしっかり自分ができなかった」
中盤の攻防で後手を踏んだことも苦戦につながった。主将のMF森田晃樹は「球際のところだったり、取り切れるところで取り逃したり。バトルの場面で負けるシーンが多かった」と振り返った。ボランチとして攻撃を作る上でパスを引き出す動きができず、リズムを作れなかったことを反省。「今日は守備でも攻撃でもゲームの流れに乗れなかった」と悔やみ、「戦うというベースのところを見直したい」と次の22日・鹿島アントラーズ戦に向けて立て直しを誓った。
2年連続の国立開幕戦で5万2541人もの観衆を集めた中、大きな期待を背負って戦った。ただ敗れたという結果以上に、自分たちが戦いきれなかったという思いが色濃くにじんでいた。



