FW南野拓実、FW奥川雅也が所属するザルツブルク(オーストリア)が昨季王者のリバプール(イングランド)に0-2で敗れ、勝ち点7(2勝1分け3敗)の3位で決勝トーナメント進出はならず、欧州リーグへ回ることになった。南野はトップ下で先発し、奥川はベンチスタートとなった。

南野は前半7分、ファン・ヒチャンのパスをダイレクトのヒールキックでリターンし、決定機を演出。同24分にも、ハーランドのシュートにつながったラストパスを出すなど、立ち上がりからザルツブルクの前線で起点となった。

しかし時間が経過するにつれ、徐々にリバプールも前へ出てくるようになり、後半29分にペナルティーエリア右からシュートを放ったものの、前半に比べると後半は南野のボールに絡む機会も減少した。

一方、奥川は後半30分にピッチへ送り出され、右MFのポジションへ入った。だが欧州王者相手に見せ場をつくることはできなかった。

終わってみれば0-2の完敗だったが、南野は「僕らが前半1点取っていれば、全然違う試合展開になったと思うし。もしかしたら僕らのエネルギーも後半まで続いたんじゃないかなと思います」と振り返った。

試合開始からハードワークを仕掛け、前線から圧力をかけた。だが王者の壁は厚く「前半はプラン通りにすごくうまくいったし、後半で仕留めるか、前半で僕らが1点取るかっていう…、そこのゲームプランは理想を言えばそうでしたけど、それができなかったんで相手のほうが強かったんだなと思います」と脱帽した。

それでもリバプールとの第1戦(3-4負け)でゴールするなど、南野は欧州CLの舞台で2得点を記録した。周囲からの評価は確実に上がっているが、南野は「チャンピオンズリーグに出てるチームって、モチベーションとかにもよると思うんですけど、そこまでそんなに差はないと思うし。やれるっていう手応えはあったし、今日も…。でも、チャンスでアシストとかゴールを残せてたらそう言えたかもしれないですけど、結果は出せなかったんで、満足せずまたやっていければいいな、と。そういうレベルを目指して」ともやもやした胸のうちを吐露。1次リーグ敗退という現実を直視していた。(鈴木智貴通信員)