ボローニャの日本代表DF冨安健洋(21)が、本職のセンターバック(CB)として、イタリア2季目の開幕戦で先発の座を勝ち取った。

名門ACミランに0-2と敗れたが、フル出場して真っ向からFWイブラヒモビッチとの勝負に挑んだ。2発を沈められたが、世界的ストライカーとのマッチアップには手応えを口にした。

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CB冨安が、セリエAの舞台に立った。昨季までは右サイドバックで出場していたが、今季は本職のCBとして計算されているようで、36歳のブラジル人ベテランDFダニーロとコンビを組んだ。対するは195センチ、95キロのFWイブラヒモビッチ。日本では対戦できない規格外の相手に2得点を食らったが、「イブラヒモビッチは体が強くて大きいので、頭を使ってプレーしなければならず、とても難しかった」と、実戦の中で学びを得たようだ。

高さ、強さ、うまさ、すべてを兼ね備えた点取り屋に、何度も食らいついた。1対1で翻弄(ほんろう)される場面もあったが、昨季までとは異なるポジションで、90分間の真剣勝負を戦い抜いた。「(DFラインの)真ん中は日本代表でもやっているのでプレーしやすい。まだ改善が必要なことは分かっているが、練習からアドバイスをくれるダニーロとコーチのおかげで良くなってきた」。まだ21歳。柔軟な吸収力で成長を遂げている。

後半45分にはFKに頭で合わせる場面もあった。シュートはGK正面でゴールとはならなかったが、前線で起点になれることも証明。期待感あふれるイタリアでの2年目が始まった。