一躍時の人となった同級生の励ましを受け、パリ切符をつかむ。

バスケットボール3人制の男女日本代表候補合宿が23日に都内で公開され、女子の中心選手として期待される高田静(27=ENEOS)が、切れのある動きを披露した。宇都宮市で5月3日に開幕するパリ五輪予選に向けて、「質を高めていくことが求められる合宿。チームの基準を上げる段階に来ている」と表情を引き締めた。

早大出身の27歳は、スピードを生かしたドライブが最大の持ち味。5人制では今季、強豪ENEOSでレギュラーとして活躍した。大学時代のチームメートの田中真美子さんは今春、米大リーグの大谷翔平の結婚相手として話題を集めた。「さすが真美子だなと思った。お似合いだし、本当にうれしかった。あとは想像以上の騒がれ具合でびっくりした」。事前に連絡を受けていたかについては、「まあ、まあ…ふふふ」とほほ笑んだ。

大学4年時には主将として、母校を関東大学女子リーグ戦制覇に導いた。高田は最優秀選手賞(MVP)を、真美子さんは優秀選手賞を受賞した。卒業後も2人は継続的に連絡を取り合っている。「田中さん…じゃなくて今は大谷さんか。彼女も3人制バスケにかかわっていたので、理解も深い」と信頼を置く。高田が自身の調子について不安を感じるときにも「気にしなくても大丈夫」と優しく声をかけてくれるという。

親友からの励ましや助言をパワーに変え、宇都宮でパリ行きの切符をつかみ取る。【奥岡幹浩】